Pcbnew chap6 JA
基板の作成および修正
基板の作成
基板外形の作成
通常、基板の外形を最初に定義するのがよい考えです。外形は一連のラインセグメントとして作成されます。アクティブな層として'pcb外形'を選択し、'図形ラインまたはポリゴンを入力'ツールを使用して外形を描画します。この時、各頂点の位置でクリックし、ダブルクリックして外形線を終了させます。通常基板には非常に正確な寸法があり、そのため外形を描画中に、表示されたカーソル座標の使用が必要になるかもしれません。相対座標はスペースバーを使用していつでもゼロになることがあります。また、'Alt-U'を使用して表示単位をトグルさせることが可能であることを覚えておいて下さい。相対座標により非常に正確な寸法で描画することができます。円(または円弧)の外形の作成が可能です:
- '円入力'または'円弧入力'を選択します
- クリックして円の中心を固定します
- マウスを移動して半径を調節します
- 再度クリックして終了します。
パラメータメニュー(1/10mil単位で幅 = 150を推奨)またはオプションで、外形線の幅を調節することが可能ですが、アウトラインモード以外でグラフィックが表示されていなければそれは見えないということに注意して下さい。
得られた外形はこのようなものになるかもしれません:
回路図から生成したネットリストの読み込み
[[Image:]]アイコンをアクティブにしてネットリストダイアログウィンドウを表示します:
ウィンドウタイトルに表示されるネットリストの名前(パス)が間違っている場合、選択ボタンを使用して望ましい(desired)ネットリストを見て行きます。それからネットリストを読み込みます。読み込み済みでないすべてのモジュールが互いに重ねられて現れます(それらを自動的に移動させる方法を以下に示します)。
モジュールが1つも配置されていない場合、全てのモジュールは基板上の同じ場所に現れ、識別が困難になります。(マウスの右ボタンでアクセスするグローバル配置/モジュールの移動コマンドを使用して)それらを自動的に並べることが可能です。以下はその自動配置の結果です:
重要な注意:
CVPCBで既存のモジュールを新しいもの(例えば、1/8W抵抗を1/2Wに変更)に置き換えて基板を修正する場合、置き換えるモジュールをPCBNEWが読み込む前に既存のモジュールを削除することが必要です。しかし、あるモジュールを既存のモジュールで置き換える場合、問題のモジュール上でマウスの右ボタンをクリックしてアクセスするモジュールダイアログを使用して行うとより容易です。
基板の修正
回路図での変更に応じて基板を修正することが極めて頻繁に必要です。
修正手順
- 修正した回路図から新しいネットリストを作成します。
- 新しいコンポーネントが追加された場合、cvpcbで対応するモジュールにそれらをリンクします。
- Pcbnewで新しいネットリストを読み込みます。
不正確な配線の削除
Pcbnewは修正の結果不適当となった配線を自動的に削除することが可能です。これを行うには、ネットリストダイアログのバッドトラックの削除ボックスの削除オプションにチェックを付けます:
しかしながら、そのような配線を手作業で修正する方がしばしば速いことがあります(DRC機能によりそれらを特定することができます)。
コンポーネントの削除
Pcbnewは回路図から削除したコンポーネントに対応するモジュールを削除することが可能です。
これはオプションです。
PCBに追加されていて回路図には現れないモジュール(例えば、固定ネジ用の穴)がしばしば存在するのでこれが必要になります。
余分なフットプリントの削除オプションにチェックが付いている場合、ネットリストには見つからないコンポーネントに対応するフットプリントは、そのロックのオプションがアクティブでなければ、削除されます。.
"機械的"フットプリント用にこのオプションをアクティブにするのはよい考えです。
[[Image:]]
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修正済みモジュール
(Cvpcbを使用して)ネットリスト内のモジュールを修正する場合で、そのモジュールがすでに配置済みの場合、ネットリストダイアログの対応するモジュール交換ボックスのオプションにチェックが付いていなければ、Pcbnewではそれは修正されません:
モジュールを編集することによりモジュールの変更(例えば、抵抗器を異なるサイズのものと置き換える)を直接的に行うことが可能です。
詳細オプション - タイムスタンプを使用した選択
回路の部品を変更せずに回路図の記述を変更することが時々あります(これはR5、U4...のようなリファレンスに関わることになります)。そのためPCBには(多分、シルクスクリーン表示を除いて)変更がありません。そうは言っても、内部的にはコンポーネントとモジュールはリファレンスで表現されます。この状況では、ネットリストを再読み込みする前に、ネットリストダイアログの'タイムスタンプ'オプションが選択されるかもしれません:
このオプションを使用すると、Pcbnewはリファレンスでモジュールを認識することはなくなりますが、その代わりにタイムスタンプで認識します。タイムスタンプはEeschemaが自動的に生成します(回路図にコンポーネントを配置した時の時刻および日付です)。
このオプションを使用する場合、大きな注意を要します(先にファイルを保存します!)
これは複数パーツを含むコンポーネントの場合にそのやり方が複雑だからです(例えば、7400にはパーツが4個と1つのパッケージがあります)。この状況では、タイムスタンプが一意に定義されません(7400の場合、4つまで - 各パーツに1つ存在するということになります)。そうは言っても、タイムスタンプオプションは通常再アノテーション問題を解決します。
基板上に配置済みのフットプリントの直接交換
フットプリント(または同じフットプリントをいくつか)を別のフットプリントに変更することは非常に便利です。
これは非常に簡単です:
フットプリントをクリックし、編集ダイアログボックスを開きます。
モジュールの変更をアクティブにします。
[[Image:]] | モジュールの変更にアクセスします |
[[Image:]] | フットプリント交換用オプション:
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新しいフットプリントの名前を選択し、以下を使用しなければなりません:
- モジュールの変更 現在のフットプリントの場合
- 同じモジュールを変更 現在のフットプリントのような全てのフットプリントの場合。
- 同じモジュール+値の変更 現在のフットプリントのような全てのフットプリントの場合で、同じ値を持つコンポーネントに限る。
注:
- 全てを変更 は基板上のすべてのフットプリントを再読み込みします。