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=  =
[[Image:Kicad JA kicad logo.png]]


=  =
''Kicad''
''リファレンスマニュアル''


=  =
'''著作権'''
このドキュメントは以下の貢献者により著作権所有 © 2010–2012 されています。あなたは、GNU General Public License([http://www.gnu.org/licenses/gpl.html)のバージョン3aruiha http://www.gnu.org/licenses/gpl.html][http://www.gnu.org/licenses/gpl.html)のバージョン3aruiha )のバージョン3]以降、あるいはクリエイティブ·コモンズライセンス ([http://creativecommons.org/licenses/by/3.0/ http://creativecommons.org/licenses/by/3.0/])の[http://www.gnu.org/licenses/gpl.html)のバージョン3aruiha バージョン3]以降のいずれかの条件の下で、それを配布し、そして/または、それを変更することができます 。このガイドの中のすべての商標は、正当な所有者に帰属します。


=  =
'''貢献者'''
Jean-Pierre Charras, Fabrizio Tappero.


=  =
'''フィードバック'''
このドキュメントに関するコメントや提案をKiCadメーリングリストに送ってください: ''https://launchpad.net/~kicad-developers''


=  =
'''謝辞 '''
inline:kicad_logo.png
なし
=  =


= Kicad =
'''発行日とソフトウエアのバージョン'''
*英語版: 2011年9月27日に LibreOffice 3.3.2.により発行されました。
*日本語版: 2012年X月XX日にLibreOffice 3.5.4により発行されました。


= リファレンスマニュアル =
'''Macユーザへの注記'''
Apple OS Xのオペレーティングシステム用のKiCadのサポートは実験的なものです。


= 著作権 =
----


= このドキュメントは以下の貢献者により著作権所有 © 2010–2011 されている。
== KiCad ==
あなたは、GNU General Public License(http://www.gnu.org/licenses/gpl.html)のバージョン3以降、あるいはクリエイティブ·コモンズライセンス (http://creativecommons.org/licenses/by/3.0/)のバージョン3以降のいずれかの条件の下で、それを配布し、そして/または、それを変更することができます 。
KiCadは、電子回路図とPCBのアートワークを作成するためのオープンソースのソフトウェアツールです。
このガイドの中のすべての商標は、正当な所有者に帰属します。 =
KiCadの単一の表層の中には、次に示す独立したソフトウェアツール群の優雅な構造が組み込まれています。:


= 貢献者 =


= Jean-Pierre Charras, Fabrizio Tappero. =
* KiCad : プロジェクトマネージャ
* EESchema : 回路図エディタ
* CvPcb: フットプリントセレクタ
* Pcbnew : 回路基板のレイアウトエディタ
* GerbView: ガーバービュア


= フィードバック =
その他に,以下の2つのユーティリティが含まれています。


= このドキュメントに関するコメントや提案をKiCadメーリングリストに送ってください:   https://launchpad.net/~kicad-developers =
* Bitmap2Component : ロゴ用のコンポーネントメーカー (ビットマップ画像から、回路図コンポーネントやフットプリントを作成します)
* PcbCalculator : 電流に対する配線幅、伝送ライン などコンポーネントの規制を計算する有用な計算機です。


= 謝辞  =
この文章の執筆時には、KiCadが複雑な電子基板の開発とメンテナンスに使用されるよう十分成熟していると考えられます。 KiCadは、基板サイズの制限が存在せず、最大16の銅のレイヤと最大12の技術レイヤを容易に扱うことができます。 KiCadは、プリント基板を構築するために必要な、フォトプロッタ用ガーバーファイル、ドリルファイル、部品位置のファイル、その他多くのファイルを作成することができます。


= なし =
KiCadはオープンソース(GPL licensed)であり、オープンソースなどの電子機器の作成プロジェクトに向いた理想的なツールです。


= 発行日とソフトウエアのバージョン =
インターネット上でKiCadは以下の場所で見つけることができます。


= 英語版: 2011年9月27日に LibreOffice 3.3.2.により発行された。
*[http://kicad.sourceforge.net/wiki/Main_Page http://kicad.sourceforge.net/wiki/Main_Page]
日本語版: 2012年6月19日にLibreOffice 3.5.4により発行された。 =
*[http://iut-tice.ujf-grenoble.fr/kicad/index.html http://iut-tice.ujf-grenoble.fr/kicad/index.html]
*[http://www.gipsa-lab.inpg.fr/realise_au_lis/kicad/index.html http://www.gipsa-lab.inpg.fr/realise_au_lis/kicad/index.html]
*[http://kicad.jp/ http://kicad.jp]


= Macユーザへの注記 =
KiCadはLinux、WindowsおよびApple OS X(実験版)で利用できます。


= Apple OS Xのオペレーティングシステム用のKiCadのサポートは実験的なものです。 =


= 目次 =
= インストールと設定 =
== ディスプレイの選択 ==
ピクセルあたり24bitあるいは32bitを使用するディスプレイ/グラフィックカードを設定することを推奨します。


= 1 - 入門 3 =
16ビットモードでは、Eeschemaは動作しますが、Linuxの下でPcbnewでの表示は、正しく機能しません。


= KiCad 3 =


= 2 - インストールと設定 4 =
== デフォルト設定の初期化  ==
kicad.proという名前のデフォルトの設定ファイルは、kicad/templateの中で提供されています。


= ディスプレイの選択 4 =
これは、新しいプロジェクトのテンプレートとなります。kicad.proというデフォルトのファイルは、例えば他のライブラリファイルをロードするために、 必要があれば自由に変更することができます。


= デフォルト設定の初期化 4 =


= Kicad: 使用の原則 4 =
kicad/template/kicad.proへの書き込みアクセス権限を持っていることを確認してください。


= 3 - Kicadを使う 5 =
KiCadを実行しkicad.proをロードします。 KiCadからEeschemaを実行し、Eeschemaの設定を変更し更新してください。


= メインウインドウ 5 =
KiCadからPcbnewを実行し、Pcbnewの設定を変更し更新してください。


= ユーティリティの起動ペイン 5 =
== KiCad: 使用の原則 ==
KiCadプロジェクトを管理するために: 回路図のファイル、ガーバーファイル, 補助ライブラリ、 フォトトレース用の製造ファイル、 穴明けおよび自動部品配置ファイル、次のようにプロジェクトを作成することを推奨します。:


= プロジェクトのツリービュー 6 =
* プロジェクトの作業ディレクトリを作成する(KiCadを使用するか、または他の手段により)。
* このディレクトリで、kicadを使用し、“Start a new project”アイコンによりプロジェクトファイル (.proの拡張子のファイル)を作成します <br/>


= 上部のツールバー 6 =


=  =
プロジェクトファイルとそのディレクトリの両方に同じ名前を使用することを強く推奨します。


== 入門 ==
Kicadは、プロジェクト管理のための多くのパラメータ(回路図、PCBsで使われるライブラリのリスト主要回路図のファイル名 )をもつ、.proという拡張子をもつファイルを作ります。


=== KiCad ===
主要回路図とプリント基板、両方のデフォルトのファイル名は、プロジェクトの名前に由来しています。


= Kicadは、電子回路図とPCBのアートワークを作成するためのオープンソースのソフトウェアツールです。  =
exampleというディレクトリに''example.pro ''というプロジェクトが作られるように、デフォルトファイルは作られます。:


= Kicadはその非凡な見かけの下に、エレガントなアンサンブルである次のようなスタンドアロンのソフトウェアツールのを組み込んでいる。:  =


=  =


= Kicad : プロジェクトマネージャ  =
{| style="border-spacing:0;"
| style="border-top:0.05pt solid #000000;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:none;padding:0.097cm;"| example.pro
| style="border:0.05pt solid #000000;padding:0.097cm;"| プロジェクト管理ファイル


= EESchema : 回路図エディタ =
|-
| style="border-top:none;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:none;padding:0.097cm;"| example.sch
| style="border-top:none;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:0.05pt solid #000000;padding:0.097cm;"| メインの回路図ファイル


= CvPcb: フットプリントセレクタ  =
|-
| style="border-top:none;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:none;padding:0.097cm;"| example.brd
| style="border-top:none;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:0.05pt solid #000000;padding:0.097cm;"| プリントされた回路基板ファイル


= Pcbnew : 回路基板のレイアウトエディタ  =
|-
| style="border-top:none;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:none;padding:0.097cm;"| example.net
| style="border-top:none;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:0.05pt solid #000000;padding:0.097cm;"| ネットリスト·ファイル


= GerbView: ガーバービュア =
|-
| style="border-top:none;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:none;padding:0.097cm;"| example.xxx
| style="border-top:none;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:0.05pt solid #000000;padding:0.097cm;"| 他のユーティリティプログラムによって作成された各種ファイル


= 2つのユーティリティが含まれている  =
|-
| style="border-top:none;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:none;padding:0.097cm;"| example.cache.lib
| style="border-top:none;border-bottom:0.05pt solid #000000;border-left:0.05pt solid #000000;border-right:0.05pt solid #000000;padding:0.097cm;"| 回路図に使用されるライブラリのキャッシュファイル


= Bitmap2Component : ロゴ用のコンポーネントメーカー (ビットマップ画像から、回路図コンポーネントやフットプリントを作成します) =
(使用されているコンポーネントのバックアップ)


= PcbCalculator : 電流に対する配線幅、伝送ライン などコンポーネントの規制を計算する有用な計算機です。 =
|}
= KiCadを使う =
== メインウインドウ ==
[[Image:Kicad JA kicad main window.png]]KiCadのメインウィンドウは、プロジェクトツリービューおよび、様々なソフトウェア·ツールを実行するために使われるボタンのある起動ペイン、そしてメッセージ·ウィンドウで構成されています。


= 執筆時には、kicadが複雑な電子基板の開発とメンテナンスに使用されるよう十分成熟していると考えることができます。 Kicadには、基板サイズの制限がなく、最大16の銅のレイヤと最大12の技術レイヤを容易に扱うことができます。 Kicadは、プリント基板を構築するために必要な、ホトプロッタ用ガーバーファイル、ドリルファイル、部品位置のファイル、その他多くのファイルを作成することができます。 =
メニューとツールバーは、プロジェクトファイルを作成したり、読み込んだり、保存したりするために使用します。


= Kicadはオープンソース(GPL licensed)であり、オープンソース風味の電子ハードウエアの創造を指向したプロジェクトのための理想的なツールを代表している。 =
== ユーティリティの起動ペイン ==
[[Image:Kicad JA kicad 1.png]]KiCad からは、付属する全ての独立したソフトウェア·ツールを実行することができます。


= インターネット上でのkicadのhomeは:  =
起動ペインは、次のコマンドに対応して上の6つのボタンで構成されています。(左から順に):


= http://kicad.sourceforge.net/wiki/Main_Page
http://iut-tice.ujf-grenoble.fr/kicad/index.html
http://www.gipsa-lab.inpg.fr/realise_au_lis/kicad/index.html  =


= KicadはLinux、WindowsおよびApple OS X(実験版)で利用できる。  =


= =
{| style="border-spacing:0;"
| style="border:none;padding:0cm;"| 1
| style="border:none;padding:0cm;"| Eeschema


== インストールと設定 ==
|-
| style="border:none;padding:0cm;"| 2
| style="border:none;padding:0cm;"| Cvpcb


=== ディスプレイの選択 ===
|-
| style="border:none;padding:0cm;"| 3
| style="border:none;padding:0cm;"| Pcbnew


= ピクセルあたり24bitあるいは32bitを使用するディスプレイ/グラフィックカードを設定することを推奨します。  =
|-
| style="border:none;padding:0cm;"| 4
| style="border:none;padding:0cm;"| Gerbview


= 16ビットモードでは、Eeschemaは動作しますが、Linuxの下でPcbnewでの表示は、正しく機能しません。  =
|-
| style="border:none;padding:0cm;"| 5
| style="border:none;padding:0cm;"| Bitmap2component


= =
|-
| style="border:none;padding:0cm;"| 6
| style="border:none;padding:0cm;"| Pcb Calculator


=== デフォルト設定の初期化 ===
|}
== プロジェクトのツリービュー ==


= kicad.proという名前のデフォルトの設定ファイルは、kicad/templateの中で提供されている。  =
{| style="border-spacing:0;"
| style="border:none;padding:0.097cm;"| [[Image:Kicad JA kicad 3.png]]
| style="border:none;padding:0.097cm;"| ファイルbingo.schを開く場合には、Eeschemaアイコンをダブルクリックすることで,回路図エディタが起動できます。


= それは、新しいプロジェクトのテンプレートとして役立つ。
kicad.proというデフォルトのファイルは、例えば他のライブラリファイルをロードするために、 必要があれば自由に変更することができます。 =


=  =
ファイルbingo.brdを開く場合には、Pcbnewアイコンをダブルクリックすることで、レイアウト·エディタが起動できます。


= kicad/template/kicad.proへの書き込みアクセス権限を持っていることを確認する。 =


= kicadを実行しkicad.proをロードする。
プロジェクトツリー内のファイルを右クリックすると、一般的なファイル操作が可能です。
kicadによりEeschemaを実行し、Eeschemaの設定を変更し更新する 。 =


= kicadによりPcbnewを実行し、Pcbnewの設定を変更し更新する。 =
|}


=== Kicad: 使用の原則 ===
== 上部のツールバー ==
[[Image:Kicad JA kicad 2.png]]
KiCad上部のツールバーからは、いくつかの基本的なファイル操作が可能です。(左から順に)


= kicadプロジェクトを管理するために: 回路図のファイル、プリント回路基板ファイル, 補助ライブラリ、 フォトトレース用の製造ファイル、 穴明けおよび自動部品配置ファイル、次のようにプロジェクトを作成することを推奨します。: =
{| style="border-spacing:0;"
|-
| style="border:none;padding:0.097cm;"| 1
| style="border:none;padding:0.097cm;"| プロジェクトファイルを作成します。 kicad.proというテンプレートがkicad/template 内にある場合には、それを作業ディレクトリにコピーします。


= プロジェクトの作業ディレクトリを作成する(kicadを使用するか、または他の手段により)。  =
|-
 
| style="border:none;padding:0.097cm;"| 2
= このディレクトリで、kicadを使用し、“Start a new project”アイコンによりプロジェクトファイル (.proの拡張子のファイル)を作成する  =
| style="border:none;padding:0.097cm;"| 既存のプロジェクトを開きます。  
 
=


= プロジェクトファイルとそのディレクトリの両方に同じ名前を使用することを強く推奨します。  =
= Kicadは、プロジェクト管理のための多くのパラメータ(回路図、PCBsで使われるライブラリのリスト主要回路図のファイル名 )をもつ、.proという拡張子をもつファイルを作ります。 =
= 主要回路図とプリント基板、両方のデフォルトのファイル名は、プロジェクトの名前に由来している。  =
= exampleというディレクトリにexample.pro というプロジェクトが作られるというように、デフォルトファイルは作られる。: =
=  =
=  =
{|
| ||example.pro||プロジェクト管理ファイル||
|-
| ||example.sch||メインの回路図ファイル||
|-
| ||example.brd||プリントされた回路基板ファイル||
|-
| ||example.net||ネットリスト·ファイル||
|-
| ||example.xxx||他のユーティリティプログラムによって作成された各種ファイル||
|-
| ||example.cache.lib||回路図に使用されるライブラリのキャッシュファイル <br/>(使用されているコンポーネントのバックアップ)||
|-
|-
|}
| style="border:none;padding:0.097cm;"| 3
 
| style="border:none;padding:0.097cm;"| 現在のプロジェクトツリーを更新、保存します
 
== Kicadを使う ==
 
=== メインウインドウ ===
inline:kicad_main_window.png
= =
 
= メインのkicadウィンドウは、プロジェクトツリービューおよび、様々なソフトウェア·ツールを実行するために使われるボタンのある起動ペイン、そしてメッセージ·ウィンドウで構成されています。  =
 
= メニューとツールバーは、プロジェクトファイルを作成、読み込み、保存するために使用することができる。 =
 
=== ユーティリティの起動ペイン  ===
inline:kicad_1.png
=  =
 
= Kicad では、付属する全てのスタンドアローンのソフトウェア·ツールを実行することができます。 =
 
= 起動ペインは、次のコマンドに対応して上の6つのボタンでできている。(左から右に): =


=  =
{|
| ||1||Eeschema||
|-
| ||2||Cvpcb||
|-
|-
| ||3||Pcbnew||
| style="border:none;padding:0.097cm;"| 4
|-
| style="border:none;padding:0.097cm;"| プロジェクト全体のzipアーカイブを作成します。 この中には、回路図ファイル、ライブラリ、PCBなどが含まれます。
| ||4||Gerbview||
|-
| ||5||Bitmap2component||
|-
| ||6||Pcb Calculator||
|-
|}
 
 
=  =


=== プロジェクトのツリービュー  ===
{|
| ||||ファイルbingo.schを開く場合には、Eeschemaアイコンをダブルクリックすると回路図エディタを実行される。 <br/><br/>ファイルbingo.brdを開く場合には、Pcbnewアイコンをダブルクリックすると、レイアウト·エディタを実行される。<br/> <br/>プロジェクトツリー内のファイルを右クリックすると、一般的なファイル操作が可能です。||
|-
|-
|}
| style="border:none;padding:0.097cm;"| 5
| style="border:none;padding:0.097cm;"| ツリー変更後、ツリーリストを再描画します


=== 上部のツールバー ===
inline:kicad_2.png
=  =
= Kicad の上部のツールバーはいくつかの基本的なファイル操作ができます。(左から右に) =
{|
| ||1||プロジェクトファイルを作成。 kicad.proというテンプレートがkicad/template 内にある場合には、それは作業ディレクトリにコピーされる。||
|-
| ||2||既存のプロジェクトを開く||
|-
| ||3||現在のプロジェクトツリーを更新、保存する||
|-
| ||4||プロジェクト全体のzipアーカイブを作成する。 これは回路図ファイル、ライブラリ、PCBなどが含まれる。||
|-
| ||5||ツリー変更後、ツリーリストを再描画||
|-
|}
|}
=  =

2012年7月30日 (月) 13:31時点における最新版

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Kicad JA kicad logo.png

Kicad リファレンスマニュアル

著作権 このドキュメントは以下の貢献者により著作権所有 © 2010–2012 されています。あなたは、GNU General Public License(http://www.gnu.org/licenses/gpl.html)のバージョン3以降、あるいはクリエイティブ·コモンズライセンス (http://creativecommons.org/licenses/by/3.0/)のバージョン3以降のいずれかの条件の下で、それを配布し、そして/または、それを変更することができます 。このガイドの中のすべての商標は、正当な所有者に帰属します。

貢献者 Jean-Pierre Charras, Fabrizio Tappero.

フィードバック このドキュメントに関するコメントや提案をKiCadメーリングリストに送ってください: https://launchpad.net/~kicad-developers

謝辞 なし

発行日とソフトウエアのバージョン

  • 英語版: 2011年9月27日に LibreOffice 3.3.2.により発行されました。
  • 日本語版: 2012年X月XX日にLibreOffice 3.5.4により発行されました。

Macユーザへの注記 Apple OS Xのオペレーティングシステム用のKiCadのサポートは実験的なものです。


KiCad

KiCadは、電子回路図とPCBのアートワークを作成するためのオープンソースのソフトウェアツールです。 KiCadの単一の表層の中には、次に示す独立したソフトウェアツール群の優雅な構造が組み込まれています。:


  • KiCad : プロジェクトマネージャ
  • EESchema : 回路図エディタ
  • CvPcb: フットプリントセレクタ
  • Pcbnew : 回路基板のレイアウトエディタ
  • GerbView: ガーバービュア

その他に,以下の2つのユーティリティが含まれています。

  • Bitmap2Component : ロゴ用のコンポーネントメーカー (ビットマップ画像から、回路図コンポーネントやフットプリントを作成します)
  • PcbCalculator : 電流に対する配線幅、伝送ライン などコンポーネントの規制を計算する有用な計算機です。

この文章の執筆時には、KiCadが複雑な電子基板の開発とメンテナンスに使用されるよう十分成熟していると考えられます。 KiCadは、基板サイズの制限が存在せず、最大16の銅のレイヤと最大12の技術レイヤを容易に扱うことができます。 KiCadは、プリント基板を構築するために必要な、フォトプロッタ用ガーバーファイル、ドリルファイル、部品位置のファイル、その他多くのファイルを作成することができます。

KiCadはオープンソース(GPL licensed)であり、オープンソースなどの電子機器の作成プロジェクトに向いた理想的なツールです。

インターネット上でKiCadは以下の場所で見つけることができます。

KiCadはLinux、WindowsおよびApple OS X(実験版)で利用できます。


インストールと設定

ディスプレイの選択

ピクセルあたり24bitあるいは32bitを使用するディスプレイ/グラフィックカードを設定することを推奨します。

16ビットモードでは、Eeschemaは動作しますが、Linuxの下でPcbnewでの表示は、正しく機能しません。


デフォルト設定の初期化

kicad.proという名前のデフォルトの設定ファイルは、kicad/templateの中で提供されています。

これは、新しいプロジェクトのテンプレートとなります。kicad.proというデフォルトのファイルは、例えば他のライブラリファイルをロードするために、 必要があれば自由に変更することができます。


kicad/template/kicad.proへの書き込みアクセス権限を持っていることを確認してください。

KiCadを実行しkicad.proをロードします。 KiCadからEeschemaを実行し、Eeschemaの設定を変更し更新してください。

KiCadからPcbnewを実行し、Pcbnewの設定を変更し更新してください。

KiCad: 使用の原則

KiCadプロジェクトを管理するために: 回路図のファイル、ガーバーファイル, 補助ライブラリ、 フォトトレース用の製造ファイル、 穴明けおよび自動部品配置ファイル、次のようにプロジェクトを作成することを推奨します。:

  • プロジェクトの作業ディレクトリを作成する(KiCadを使用するか、または他の手段により)。
  • このディレクトリで、kicadを使用し、“Start a new project”アイコンによりプロジェクトファイル (.proの拡張子のファイル)を作成します


プロジェクトファイルとそのディレクトリの両方に同じ名前を使用することを強く推奨します。

Kicadは、プロジェクト管理のための多くのパラメータ(回路図、PCBsで使われるライブラリのリスト主要回路図のファイル名 )をもつ、.proという拡張子をもつファイルを作ります。

主要回路図とプリント基板、両方のデフォルトのファイル名は、プロジェクトの名前に由来しています。

exampleというディレクトリにexample.pro というプロジェクトが作られるように、デフォルトファイルは作られます。:


example.pro プロジェクト管理ファイル
example.sch メインの回路図ファイル
example.brd プリントされた回路基板ファイル
example.net ネットリスト·ファイル
example.xxx 他のユーティリティプログラムによって作成された各種ファイル
example.cache.lib 回路図に使用されるライブラリのキャッシュファイル

(使用されているコンポーネントのバックアップ)

KiCadを使う

メインウインドウ

Kicad JA kicad main window.pngKiCadのメインウィンドウは、プロジェクトツリービューおよび、様々なソフトウェア·ツールを実行するために使われるボタンのある起動ペイン、そしてメッセージ·ウィンドウで構成されています。

メニューとツールバーは、プロジェクトファイルを作成したり、読み込んだり、保存したりするために使用します。

ユーティリティの起動ペイン

Kicad JA kicad 1.pngKiCad からは、付属する全ての独立したソフトウェア·ツールを実行することができます。

起動ペインは、次のコマンドに対応して上の6つのボタンで構成されています。(左から順に):


1 Eeschema
2 Cvpcb
3 Pcbnew
4 Gerbview
5 Bitmap2component
6 Pcb Calculator

プロジェクトのツリービュー

Kicad JA kicad 3.png ファイルbingo.schを開く場合には、Eeschemaアイコンをダブルクリックすることで,回路図エディタが起動できます。


ファイルbingo.brdを開く場合には、Pcbnewアイコンをダブルクリックすることで、レイアウト·エディタが起動できます。


プロジェクトツリー内のファイルを右クリックすると、一般的なファイル操作が可能です。

上部のツールバー

Kicad JA kicad 2.png KiCad上部のツールバーからは、いくつかの基本的なファイル操作が可能です。(左から順に)

1 プロジェクトファイルを作成します。 kicad.proというテンプレートがkicad/template 内にある場合には、それを作業ディレクトリにコピーします。
2 既存のプロジェクトを開きます。
3 現在のプロジェクトツリーを更新、保存します
4 プロジェクト全体のzipアーカイブを作成します。 この中には、回路図ファイル、ライブラリ、PCBなどが含まれます。
5 ツリー変更後、ツリーリストを再描画します